Nobody's Perfect ファシリテーターとは
Nobody's Perfect プログラムを企画・準備し、実施する人を、ファシリテーターと呼びます。
ファシリテートとは「しやすくする」という意味で、
ファシリテーターとは、「しやすくする人」という意味になります。
Nobody's Perfectは、参加者中心のプログラムです。
Nobody's Perfectのファシリテーターは、先生でも、カウンセラーでも、運動の主唱者でもありません。
親がグループに参加し、そこから何かを得ることを「しやすくする」人のことです。
■NPファシリテーターの重要なポイント
ファシリテーターは対等な人であり、優れた人ではない。
ファシリテーターは学ぶ者であり、教師ではない。
ファシリテーターは聞き手であり、話し手ではない。
ファシリテーターはサポートする人であり、リーダーではない。
ファシリテーターは人と人を結びつける。
ファシリテーターは参加者が自分たちのパワーを自覚できるように手助けする。
ファシリテーターは参加者であり観察者でもある。
ファシリテーターは一人でNobody's Perfect のセッションを行うことも可能ですが、カナダではこれまでの経験から、二人のファシリテーターで行うメリットが大きいことがわかっています。
共同ファシリテーションとは、信頼関係にある二人のパートナーが、互いにサポートしあいながら対等に行うものです。
異なる経歴や技術をもった人がパートナーになった場合は大きな効果が期待できます。
共同ファシリテーション
ファシリテーターのもっとも基本的な仕事は、「準備/計画」「ファシリテーション」の2つです。
参加者が学習目標を達成するために、ファシリテーターはアクティビティを活用します。アクティビティにはいくつかの基本的手法があります。
準備/計画
「準備/計画」とは、参加する親にとってもっとも有益なプログラムになるように
内容を調整し、参加者のニーズをみたすセッションを計画することです。
プログラムの準備
プログラムの策定
セッションの計画と実施
1.セッションで達成したいことを決定する(参加者に何を学んでほしいかという目標を設定する)
2.目標を達成するための計画をたてる
3.様々な技法を用いて、プログラムを実施する
ファシリテーション
ファシリテーションとは、ファシリテーターの技術と経験を活かしながら、参加者が自分が受け入れられていると感じ、プログラムに積極的に参加し、たがいの結びつきを強め、子育ての知識、自信、スキルを身につけるころができるようにすることです。
学習アクティビティのための基本的手法
アクティビティが効果的に行われると、参加者は積極的に参加し、すでに持っているスキルを認識して活用しながら、新しいスキルを身につけることができます。
基本的手法を用いれば、ほとんどの学習アクティビティを形成することができます。
Nobody's Perfect ファシリテーターは何をするか
Nobody's Perfect ファシリテーターになるには
“Nobody's Perfect”
ファシリテーターとトレーナーの日本における
唯一のカナダ保健省公認の資格認定機関
『Nobody's Perfect Japan
(通称:NPジャパン)』
ファシリテーター養成団体
(HPをごらんください・五十音順)
NPO法人 子ども家庭リソースセンター(CFRC)
NPファシリテーターになるには、4日間のファシリテーター・トレーニング(研修/養成講座)に、全日参加することが条件です。
受講後は参加証が交付され、カナダ保健省公認ファシリテーター認定機関「Nobody’s Perfect Japan」の規約に基づき、登録手続きを経て、ファシリテーターとして認定されます。
ファシリテーター・トレーニングは、親を対象にするNobody's Perfect プログラムと同様に10人前後のグループで、トレーナー(ファシリテーターを養成する資格で、研修を受けて正式に認定された者)によって行われます。
ファシリテーター養成団体(HPをごらんください・五十音順)
NPO法人 こころの子育てインターねっと関西(KKI)
NPO法人 子ども家庭リソースセンター(CFRC)
ファシリテーター・トレーニングを受講するために要求されるもの
NPファシリテーターとしての資質やこれまでの経験、プログラムを実施していく場や意志があること、などが各団体によって、考慮されています。
(詳細については、各ファシリテーター養成団体のHPをご覧いただき、お問い合せください。)
参考:カナダで必要なものとしてあげられているのは、例えば以下のようなものです。
-
プログラムの知識、あるいは親として参加したことがある。
-
プログラムを実施することへの関心
-
対象となるグループの親の問題への感性と、調和した関係
-
自分や他者に対して前向きな態度
-
よいコミュニケーションと対人関係のスキル
-
参加者のニーズを収集し、プログラムを計画し、進行する能力
-
グループの中で心地よく働ける能力
-
知識やスキルを親に対して実際にやってみせることができる能力
-
良い判断
-
進んで学ぶものであろうとする気持ちと、自分がすべての答をもっていないことを受け入れること
-
ユーモアのセンス
なぜ正式な研修を受けた資格をもったファシリテーターが必要なのか
-
Nobody's Perfect プログラムは柔軟である、ということが大きな特長です。ある決まったプログラムがあるわけではなく、ファシリテーターが参加者の関心事やニーズをくみ取りながらプログラムを計画し、実施にあたっては、臨機応変に展開していくことが必要です。
ファシリテーターには、周到な準備、十分に練った計画と柔軟性の両方が要求されます。 -
さまざまな背景や価値観をもつ参加者がグループの中で自ら学ぶために、ファシリテーターは、参加者の一人ひとりを尊重し、安心して参加できるように気を配りながら、雰囲気作りをすすめていくことが必要です。
-
意見が対立したり、しゃべってばかりいる人がいたり、参加しにくい人がいたり、価値観が偏ったり、グループが気まずくなったり、難しい場面に陥いることがあります。また、参加者の感情の深い部分をほりおこすこともあります。
そのような状況が発生した時に、ファシリテーターは解決しようとしたり、批判したりせずに受け入れ、参加者の共通基盤を見つけることが大切です。グループ全体が自分たちの状況を受け入れて、グループとして前進していくことをめざしていけるように、グループが誰にとっても安心な場所となり、グループ全体で問題にとりくめるように努力することが大切です。 -
「ファシリテーション」と「教える」ことには根本的な違いがあります。
ファシリテーターは、効果的な成人学習の考え方や基本的な手法を用いて、参加者が学習目標を達成していくことをサポートしていきます。 -
子育ては価値観に左右される部分が大きいため、NPファシリテーターは価値観をしばしば扱います。あくまでも中立を保ち、参加者一人ひとりの考え方や価値観が尊重される共通の基盤を見つけられるよう努めるのがファシリテーターの役割です。
ファシリテーターは自分の価値観を押しつけようとしたり、他人の価値観を見下したりすることのないように、まず自分自身の価値観について明確に認識する必要があります。